ブラウザを更新してください。

お使いのMicrosoft Edgeブラウザは最新版ではありません。Buschのウェブサイトを十分にご活用いただくには、ブラウザの更新が必要です。

図1:Buschのロータリーベーン真空ポンプR5とメカニカルブースターポンプPUMAで構成される真空システム。出典:Busch Vacuum Solutions。

プラズマ窒化のための高信頼の真空供給

HWL Löttechnik GmbH

HWL Löttechnik社について

ベルリンにあるHWL Löttechnik社の専門分野は、主に航空宇宙産業や自動車産業、発電関連向けの鋼鉄やその他の金属の熱処理です。彼らは様々な種類の熱処理を提供しており、焼き入れ、アニールから真空焼き入れ、真空アニール、ろう付け、そしてあらゆる種類の表面硬化まで対応しています。
プラズマ窒化プロセスに使われる窒化炉には、Buschの真空テクノロジーが採用されています。


HWL Löttechnikは1981年、ドイツのベルリンにあるウェッディングという町の、ある一軒の家の中庭で設立されました。従業員はたった1人でした。1983年、ベルリン初の真空炉がHWLで稼働を開始しました。それ以来、鋼鉄やチタンなど、幅広い金属の熱処理を手がけてきました。1996年、同社はベルリンのライニッケンドルフ区の新しい建物に移転しました。2006年、再び新たな地に移転しました。現在HWLの従業員は30人に増え、規模を広げた移転を計画中です。熱処理の装置は年間無休で稼働を続けています。

Kai Lembke氏は2004年にHWL社に加わり、2011年からは株主となり経営陣の一人として会社の運営に従事しています。同氏は、HWL社を顧客の開発パートナーであると自負しています。顧客はアイデアを持って彼のところに相談に来ます。これらのアイデアは、プロトタイプや小規模生産の基礎となり、多くの場合、大規模生産につながります。ほとんどの場合、このプロセスは非常に複雑なタスクを伴いますが、HWLは顧客と協力しソリューションを見つけます。ロールスロイス航空宇宙研究会のオフィシャルパートナーであることが、HWLの信頼性の高さを証明しています。

プラズマ窒化プロセス

HWLでの熱処理では、プラズマ窒化がますます重要になっています。同社はこのプロセスで、30年以上の経験を持ちます。今日では、最先端のシステム技術と制御により、化合物層と拡散層の構造と組成を継続的に制御監視することができるようになっています。パルス化直流プラズマは、熱処理を均質化するために使用されます。この熱化学プロセスの利点は、熱処理を520〜 580℃の比較的低い温度で実施できることです。プラズマが導電性を持つのは、プラズマ内に電気を運ぶ自由電子があるからです。大気圧でプラズマに導電性を持たせるには、経済的に非現実的な温度が必要となります。HWLでは2.5ミリバールの圧力で熱処理を行います。この場合に必要な温度は600℃未満です。これは他の熱処理方法と比較して低い温度のため、被処理物の変形が生じにくくなります。他にも利点があります。窒化処理を施すべきでない部分を機械的にマスクし、選択的に処理範囲から除外することができる点です。これにより、マスクされた部分の下の表面特性は変わりません。

プラズマ窒化プロセスを始める前に、まずは被処理物を処理装置内の所定の位置に正しく設置します。熱処理炉内の位置も仕上がりに影響を及ぼすためです。HWLの長年の経験がここでも生きています。設置が完了したら炉を閉じ、プロセスに必要な圧力まで排気したのち、ヒーターで加熱します。この加熱工程の後、グロー放電を発生させ、窒素を導入します。グロー放電ではプラズマが生成されます。窒素はこのプロセスで分離し、イオン化し、被処理物の表面に衝突します。最適な温度や処理時間は、被処理物の材質、寸法、組成、および窒化させたい深さによって変わります。窒化処理の後は、加熱炉に入れたまま温度が下がるのを待ちます。全行程を終えるには17時間から30時間かかります。この間、真空システムは稼働を続けています(図1)。

真空システムソリューションとお客様にとってのメリット

HWL社は、以前にも他の熱処理炉でDr.-Ing. K. Buschの真空ポンプを利用し、満足のいく成果を出していましたので、2013年に新しい窒化炉を購入した際も同様にBuschの真空システムを採用しました。真空システムにはバックポンプとしてオイル潤滑式ロータリーベーン真空ポンプのR5メカニカルブースターポンプPUMAが使われています。この真空システムの到達真空度hは <1 x 10-2 mbar、プロセス中の実際の運転圧力は2.5ミリバールです。排気はこの真空システムの動作範囲の最高速度で、それが最適速度でもあります(図2)。
プロセスの開始時、ロータリーベーン真空ポンプR5は大気圧から低真空領域の100ミリバールまで加熱炉を排気します。その時点でメカニカルブースターポンプPUMAが起動します。これが真空システムの排気速度を大幅に上げ、迅速にプロセス圧力を達成、確実に維持します。
真空システムは、ロータリーベーン真空ポンプと、プロセスに合わせて調整された制御装置を組み合わせることで、最大の排気速度を維持しつつ、省エネ化を図ることができます。 運転圧力と排気速度を正確に維持することで、プロセスは再現可能となり、文書化も可能になります。これにより、正確に、要求される特性に仕上げることができます。HWLでプラズマ窒化処理を行うのは主に高合金ステンレス鋼ですが、建築用鋼や焼結金属もこのプロセスで熱処理されます。2013年に窒化炉を稼働させて以来、24時間稼働しているにもかかわらず、真空システムの故障や不具合は一度もありません。連続稼働は、セットアップや配置の時以外に中断されることはありません。
真空テクノロジーの絶対的な信頼性は、Kai Lembke氏にとって最優先事項です。なぜなら、プロセス中に真空システムが故障すると、高品質で高価な精密部品のバッチ全体が使用できなくなる可能性があるためです。これまで、真空供給の故障は一度も発生していません。
会社の拡張計画や「プラズマ窒化」部門にとって、Buschの真空技術は無くてはならないものになりました。
このことからKai Lembke氏は、会社の拡張計画や「プラズマ窒化」部門において、Buschの真空技術は必要不可欠であると感じています。真空システムのメンテナンスは最小限に抑えられます。毎日のオイルレベルの目視点検に加えて、ロータリーベーン真空ポンプR5とメカニカルブースターポンプPUMAのギアのオイルを2年ごとに交換します。Buschのサービスセンターが近く、万が一の際に迅速な対応が可能なこともKai Lembke氏の安心材料です。