Buschのスイス拠点で開発、製造されたこの革新的な真空ポンプは、新しいラジエーター冷却システムを備えており、外部の水冷装置を必要としません。今回の改良は、高性能な真空技術を活用する産業に、資源の節約、設置の柔軟性、運用コストの削減など、多くの運用面、環境面でのメリットをもたらします。
新しい空冷構成には、すべてのCOBRA NC 2500 Cモデルに標準搭載されている電動ウォーターポンプに加え、2基の高効率電動ファンを備えた空冷式ラジエーターが含まれています。冷却液は、真空ポンプとラジエーター間を閉回路で循環します。このラジエーターは、2つの電動ファンと連携し、熱交換器として機能します。
このセットアップにより、外部から冷却水を供給することなく真空ポンプを稼働させることができます。冷却水が使えない、または水質に問題がある施設では、非常に有用なメリットです。
さらに、オイル潤滑式や外部冷却水を必要とする真空ポンプと比べて、運転コストを大きく抑えられる点も、大きな利点です。この設計は、水の節約に貢献するとともに、施設のインフラにかかる冷却負荷を軽減します。特に、クローズドループシステムで稼働している工場では、その効果が顕著です。さらに、ドライ真空ポンプの高い効率性により消費電力が抑えられ、持続可能性とコスト効率の向上に貢献します。メンテナンスは最小限です。必要なのは、ラジエーターの冷却液の定期交換と、ギアユニットやベアリング用のオイル交換だけです。これにより、要求の厳しい環境向けの低メンテナンスソリューションとして最適な真空ポンプとなっています。
COBRA NC 2500 Cは、炭素回収をはじめ、半導体、たばこ、ガラス瓶、金属缶などの産業における集中真空システムなど、幅広い用途に対応できるよう設計されています。また、真空冷却やバイオガス処理にも適しています。

COBRA NC 2500 C. 出典:Busch Vacuum Solutions