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組み立てラインでの安全なハンドリング

真空を使用したフロントガラスの製造

フロントガラスに関しては、慎重さと正確さが重要です。このような壊れやすい製品は、製造ラインを移動する際に丁寧かつ確実に保持しなければなりません。Buschは、必要な場所で適切な保持力を維持できるように設計された真空システムを提供しています。

原材料のガラスから、乗用車、トラック、バンなどのフロントガラスとして取り付けられるようになるまでの過程をご紹介します。フロントガラスは工程間を移動し、その都度所定の位置に配置され、そこで保持されます。プロセスのどの段階であっても、フロントガラスを傷つけたり作業員が怪我をしたりすることなく、フロントガラスをしっかりと保持する必要があります。また、フロントガラスの重さは一般的に10~15kgあり、決して軽いものではありません。組み立てラインでは、作業員にこの重量による負担をかけないソリューションが必要となります。真空装置が理想的なソリューションです。真空を利用した吸着パッドは、優しく確実なグリップを提供できるため、ガラスを製造ラインから完成した車まで安全に運ぶための最適なシステムとなっています。

雨の侵入を許さない
フロントガラスの保持に巧妙さが求められる工程の良い例が、防水処理の工程です。車内に水が入り込んでも構わないというドライバーはいません。そのようなことが起こらないように防水処理のプロセスがあります。フロントガラスの縁にはゴム製のシーリング材が、底部分には溝状の部品が取り付けられています。この小さいながらも重要な2つの部品を追加することにより、雨天の際や洗車時にも中の人や繊細な電気設備が濡れずに済むようになっています。シーリング材をぞんざいに塗布すれば、車内に水漏れが生じることになるため、正確さが非常に重要です。真空を利用ししっかりホールドすることで、作業中にフロントガラスが動かず、正しく所定の位置にこれらの部材を取付けることができます。

確実な保持と迅速な交換
車種ごとに必要な吸着パッドの形状や大きさが異なるため、新デザインの車種の製造が開始されると、それに合わせて吸着パッドも変更する必要があります。他の組み立てラインではこの作業に時間がかかり、プロセス全体が長時間にわたって停止してしまうことがありますが、真空システムと保持装置の間にあるクイックリリース機構により、素早く簡単に交換することができます。Buschの集中真空ソリューションは、このように工場の生産性を確保するために必要な真空を提供します。
ドライバーを保護するガラス

一般的に住宅で使われる窓ガラスは、割れると鋭利な断面の破片が飛び散ります。しかし、車の窓を割ってみると住宅の窓とは違うことが分かります。車のガラスは、車内の人が怪我をしないように割れます。自動車の製造プロセスで使用される特殊処理ガラスには、強化ガラスと合わせガラスの2種類があります。強化ガラスは横の窓に使用されるものであり、「通常の」ガラスパネルを非常に高温になるまで加熱して製造されます。これを急冷することで、同じ厚みの従来のガラスと比べて何倍もの強度を持つガラスができあがります。この時点ですでに割れにくく加工されていますが、割れた場合に備えて追加の安全策も講じられています。危険な破片となるのではなく、尖った部分のない小石のように砕けるようになっています。しかし、フロントガラスは車両の構造を維持する役割も担っているため、強化ガラスは適しません。ここでは強化カラスではなく合わせガラスが使用されます。このガラスパネルは、複数の層を熱と圧力で貼り合わせたものです。2枚のガラスの間にプラスチックの一種であるポリビニルブチラール樹脂を1枚挟んだ構造となっています。この樹脂によって保護層が1枚加わり、ガラスを曲げられるようになるだけでなく、割れる前に大きな衝撃を吸収するため、事故の衝撃で搭乗者がガラスに打ち付けられた場合にクッションのような役割さえ果たします。