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図1:4台の深絞り包装機とデュアルチャンバー包装機用の真空供給システム 出典:Busch Vacuum Solutions.

集中真空供給による12のメリット

生鮮食品の包装に真空や保護ガスを使用することは、食品を衛生的に包装し、鮮度をできるだけ長く保つために、現在最もよく利用されている方法です。酸素を可能な限り除去することで、食品中や食品上の微生物の活動を抑え、保存料なしでも長持ちさせることができます。適切な真空発生器を選択することは、包装そのものの品質のほか、包装プロセスの運用上の安全性と経済的効率性に大きな影響を与えます。食品の包装に真空を必要とする複数の包装機を利用している工場では、真空供給の集中化を検討してみる価値があるかもしれません。集中真空供給を導入することで、運用コストを大幅に削減できるだけでなく、ここにまとめたようなメリットも得られます。

メリット1:省エネ

集中真空システムは、個々の包装機に直接接続された分散型の真空供給よりも、一般的に真空ポンプの数が少なくて済みます。これは、それに相当するエネルギー消費量の削減につながります。

メリット2:優れたアップタイム

集中真空システムには、真空ポンプが故障した際に自動的に起動するスタンバイ真空モジュールが搭載されています。この場合でも、分散型の真空供給の場合よりも真空ポンプの台数は少なくなります。

メリット3:デマンドプル型の運転

一般的に、すべての包装機で、最大限の真空性能が同時に必要とされることはありません。包装機に接続された個別の真空ポンプの場合、常にフル回転で運転されているため、大量のエネルギーが消費されることになります。集中真空システムは、需要に応じて供給する仕組みで制御されています。つまり、全体の需要に合わせ、システムに組み込まれる真空モジュールのオン、オフを切り替えることで、真空システムのパフォーマンスを制御しています。可変速ドライブの利用により、さらに細かく性能を調整することもできます。そうすることで、その時点で必要な分の真空を発生させることができます。

実際には、さらに大きな省エネ効果が期待できます。

メリット4:メンテナンスしやすい

集中真空供給の個々の真空モジュールのメンテナンス作業は、システムの稼働中に、一切の制限なく行うことができます。それぞれの真空ポンプに簡単にアクセスすることもできます。メンテナンススタッフが製造エリアや包装エリアに立ち入る必要がありません。

メリット5:騒音なし

集中真空システムは通常、製造エリアおよび包装エリアとは別の特殊な機械室内に設置されます。このため作業場所でスタッフが真空ポンプによる騒音の影響を受けることがありません。

メリット6:清潔な作業環境

真空ポンプのメンテナンスは製造および包装エリアの外で行われるため、厳しい衛生管理が必要な区域が汚染されることはありません。さらに、真空ポンプが製造場所に設置されている場合は食品の残留物などで汚染される可能性がありますが、別室に設置されていれば真空ポンプの洗浄も不要となります。

メリット7:室温を上げない

すべての機械がそうであるように、真空ポンプからも放熱があります。吸引されたガスがポンプから出るときに高温になっているほか、真空ポンプ自体からも熱が出ています。真空ポンプを製造エリアや包装エリアに設置すると、この熱は周囲に放出されることになります。製造および包装は通常は室温の低い中で行われるため、これらの室内の空調を強化する必要が生じます。真空供給を別室に集中させることで、この問題が解消され、さらに空調にかかるエネルギーコストも節約できます。

メリット8:長い耐用年数

分散型構成での真空ポンプは、包装機のスイッチを入れるとほぼ常にフルパワーで運転されますが、デマンドプル型の集中真空システムでは、同じ真空ポンプでも稼働時間が短くなり、結果的に耐用年数が延びることになります。真空ポンプを一定の圧力で運転すると、ポンプへの負担が軽減されます。これにより、メンテナンス間隔が空くようになります。

メリット9:熱回収

水冷式オイルクーラーを使用することで、モーターのエネルギー消費量の50~70%を回収して利用することができます。

メリット10:作業負荷の効率的な分散

集中真空供給の制御システムは、その時点の需要に対応するために必要な分の真空モジュールだけを運転させますが、 その際、個々のモジュールの稼働時間がすべて同じとなるような方法で制御されるようになっています。これにより、作業負荷が均一に分散されます。結果として、予防的かつ効率的な方法でメンテナンス間隔を計画し実行することができます。

メリット11:シンプルに拡張可能

真空システムはモジュール化されているため、新しい包装ラインの導入などで包装容量を拡大する場合でも、簡単にモジュールを追加することができます。

メリット12:低い運用コスト

真空ポンプの台数を削減し、デマンドプル型の制御を行い、空調を削減することで、大幅なエネルギーコストの削減が実現します。さらに、メンテナンスの手間が省けて作業が迅速に行えるようになることで、さらなる省エネ効果が期待できます。通常の営業時間中に作業を実施することができるため、週末作業による追加コストが不要となります。熱回収も、さらなるコスト削減に貢献します。
まとめ
実際に集中真空供給を導入すると、最大で70%の省エネ効果が得られ、さらに多くのメリットを得ることができます。
ただし、集中真空システムへの投資を決定する際には、実績豊富な真空スペシャリストのサポートを受ける必要があります。
Busch Vacuum Solutionsは、包装業界向けのVacuumAuditsと呼ばれるサービスを提供しています。このサービスでは、真空の専門家が包装プロセス全体を詳細に調査し、有効性と経済性に関する改善点を調査します。