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真空ポンプのチューンアップ

ソフトウェアとハードウェアのアップグレードで効率性を強化

産業界における品質や効率への要求がますます高まる中、真空の世界もそれに対応して進化しなければなりません。真空ポンプは世代を重ねるごとに効率が向上し、新たな機能が追加されており、皆さまのプロセスに新しい価値をもたらします。ただし、すべての新機能が新しい真空システムの購入を必要とするわけではありません。既存の装置に対応したさまざまなアップグレードも市場に出回っています。この記事では、プロセスを最適化するために検討すべきソフトウェアとハードウェアのアップグレードについて詳しく説明します。

ソフトウェアのアップグレード:アップタイムの向上と、十分な情報に基づいた意思決定を実現

新しい技術は、効率を高めるさまざまな方法をもたらしました。近年における最も重要な進展のひとつと言えるのが、「モノのインターネット」、つまりIoTです。IoTとは、名前の通り「モノ(things)」と呼ばれる機器同士がデータをやり取りするネットワークのことを指します。各デバイスに搭載されたセンサーによって、周囲の環境やプロセスに関するリアルタイムの情報が取得され、ネットワーク内の他のデバイスと共有されます。これにより、製造プロセスの合理化、リアルタイムのモニタリング、ならびにトレンドの把握が可能になります。

したがって、IoTソリューションは、お客様のプロセスにとって非常に優れた投資となりえます。この新しいソフトウェアがもたらすメリットは、次の3つです。

1. 遠隔モニタリング
IoTテクノロジーの非常に実用的な進歩の1つが遠隔状態モニタリングの実装です。これにより、オペレーターが真空ポンプのすぐ側で監視しなくとも、真空ポンプの状況を把握することができます。データを収集し分析することで、不具合を迅速に検出し、故障を予防できます。

2. データ分析とレポート作成
IoTソフトウェアの2つ目のメリットは、真空ポンプのデータを収集できることです。データを分析し、所定の期間の性能評価に利用します。分析、評価することで、機器がどのように動作しているか、より詳しく理解できるようになります。これを元に、新しい機器を追加で購入するか、既存の真空ポンプを交換するかといった、生産プロセス全体に影響を与える可能性のある事項について、より的確な判断を下すことができます。

3. プロアクティブメンテナンス
遠隔状態モニタリングの最も顕著なメリットの1つが、メンテナンスをリアクティブ型からプロアクティブ型へと移行できることです。従来のモニタリング方法では異常を早期に検知することが難しく、問題が深刻化してからようやく発見されることになります。うまくいけば定期メンテナンス中に見つかりますが、最悪の場合は機器の完全な故障として発覚します。。

遠隔モニタリングでは、IoTシステムが異常を検出すると、それが小さなものであってもすぐにオペレーターに通知されます。使用するIoTソリューションに応じて、アラートはメールやSMS、アプリ経由で送信され、オペレーターがすぐに対応できるようになります。つまり、多くの場合は、機器が完全な故障に至る前に問題を排除することができます。

また、定期メンテナンスのタイミングをシステムがアラートで通知してくれます。これにより、サービス間隔を自分で管理する必要がなくなるだけでなく、お客様のプロセスの要件に合わせてサービスの予約を計画することもできるようになります。

IoTソリューションのインストール

IoTソフトウェアを既存の真空ポンプに追加するには、ソフトウェアといくつかのハードウェアの両方が
必要です。BuschのデジタルサービスOTTOは、IoTキットで構成されています。これには、すべての
必要なセンサーと、ソフトウェアがあらかじめインストールされ、受信機として機能するIoT Box
が含まれています。Buschのエンジニアがこれをお客様の真空ポンプに取り付け、
接続テストを行います。テストが済むと、データ転送が開始できます。

ハードウェアのアップグレード:効率性と接続性の向上

昨今のテクノロジーの進化は、ソフトウェアに限ったものではありません。最新の真空ポンプには、最先端の効率性と信頼性を維持するための新しいハードウェアも搭載されています。工場出荷時に真空ポンプに予め搭載しているものもあれば、後付け可能なオプションもあります。ここでは、プロセスの新しい最適化の可能性を開くオプションをいくつかご紹介します。

  • 可変速ドライブ
    真空ポンプを可変速ドライブ(VSD)でアップグレードした場合、最大のメリットは
    効率性です。

    従来の真空ポンプには、排気速度という点での柔軟性がありません。電源を入れると、プロセス要件に関係なくフルパワーで稼働します。これを変えるのがVSDです。ポンプの排気速度は、その瞬間の需要に応じて自動的に調整されます。これにより、大幅な省エネが実現し、運用コストとカーボンフットプリントも削減されます。

    VSDは、多くの新しい真空ポンプにあらかじめ搭載されていますが、既存の装置への後付けも可能です。当社のVSD ECOTORQUE後付けユニットをご利用いただくことで、既存の真空ポンプを交換することなく、周波数制御のメリットをすべて手にしていただけます。

  • Master Controlを利用したチームワーク
    Master Controlを利用すると、VSDを搭載した真空ポンプの効率性をさらに高めることができます。ECOTORQUE Master Controlは、真空システムを迅速かつ費用対効果の高い方法で構築するソリューションです。VSDを搭載(内蔵または後付け)した真空ポンプを8基まで接続し、それらをグループとして制御することが可能です。プロセスの需要に応じ、真空ポンプは必要な台数だけが稼働するよう制御されます。回転数も同様に、需要に合わせ制御されます。さらに、Master Controlは、制御している真空ポンプの稼働時間が均等になるように、ポンプを交互に運転します。そして、いずれかにアラートが出ている場合は、正常に稼働しているものを優先します。

    集中真空システムとは異なり、非常に柔軟なソリューションとなっています。必要に応じて真空ポンプをグループに追加、あるいは削除することもできます。接続するために設置場所を変える必要もありません。
  • 熱回収
    効率性の向上のためにできるもう1つの策は、真空ポンプの冷却システムの変更です。これは、真空ポンプ自体の動作には影響しませんが、製造現場に別のメリットをもたらします。

    真空ポンプが作動すると、熱が発生します。空冷式真空ポンプでは、この熱が周囲の環境に放出されます。これには2つのマイナス面があります。第一に、真空ポンプが稼働している部屋の温度が上昇してしまうこと。第二に、その熱を発生させるために消費されたエネルギーが失われてしまうことです。結果として製造現場に空調が必要となると、エネルギーが二重に無駄になってしまいます。しかしながら、水冷式の場合、発生した熱の大部分を冷却液へと移動させる仕組みになっています。温められた冷却液は、製造プロセスのどこか、熱が必要とされる場所で再利用したり、建物に循環させて暖房に利用したり、手洗い用の温水として使うことができます。

    後付ユニットを利用し、真空ポンプを空冷式から水冷式に変更することが可能です。

結論

真空ポンプをアップグレードするのに、まったく新しい装置を購入する必要は必ずしもありません。
さまざまな選択肢をご用意しています。新しいソフトウェアから後付けのハードウェアまで、
アップグレードは単なる新しい付属品ではなく、賢い判断だと言えます。お使いの真空ポンプ
を最新の状態にし、ぜひ、これらの新しい投資がもたらすメリットを手にしてください。
詳細はこちらまでお問い合わせください。
真空ポンプのチューンアップに最適なアップグレードを見つけるお手伝いをさせていただきます。