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配管から情報が届く

迅速な輸送を可能にする気送管

インターネットでケーブルを介して仮想的なデータパケットを送ることが日常化する1世紀以上前、世界各地の都市では、実体のある物理的なパケットを配管を介して送っていました。気送管システムを利用すると、人が歩くよりもはるかに速いスピードで、書類や小さな品物を建物から建物へ運ぶことができます。多くのシステムが過去のものとなってしまった中で、いくつかのシステムは現在も使われています。そしてそこではBuschの真空ポンプが利用されています。

何マイルもの気送管で結ばれた都市:近未来の風景のようでもあり、逆に古い時代のものにも感じられます。しかし、これが実際に世界中の主要都市で使われていたのは、20世紀初頭のことです。都市全体にネットワークが広がっており、手紙、書類、小物類が建物と建物の間を猛スピードで飛び交っていました。しかし、オフィス内でのメモや病院内での薬のやり取りなど、ある地点から別の地点へ素早く、手間をかけずに物を運ぶ方法として、気送管は今でも人気があります。

発送と受取

発送ステーションと受取ステーションのある気送管システムが、最もシンプルな形態です。受取ステーションには、真空またはブラストエアーを生成できるブロワーが搭載されています。運ぶ書類や品物は、通常、気送管にぴったりと収まるアルミニウムまたはプラスチックの容器に入れられます。その容器を発送ステーションに挿入し、気送管を密閉します。受取ステーションでは、真空を利用して容器を丁寧かつ迅速に吸引します。空気の流れを逆にして、容器を吸引するのではなく空気を送って押し出すことで、同じルートで逆方向に輸送することもできます。病院や工場などで使われる、より大規模で複雑な気送管システムの場合、その回路は複数のブロワー、発送 受取ステーション、制御装置で構成され、それぞれの容器が確実に目的の場所に送られるようになっています。

現代の気送管システム

今では、都市全域の気送管ネットワークは廃止され、ほとんどのパイプが解体されています。しかし、私営のシステムでは使われ続けるものも多く、新設されることさえあります。Buschの真空ポンプやブロワーがこのようなシステムに真空およびブラストエアーを供給しています。よく見られるのは、大型店舗でレジから金庫まで現金を安全に運んだり、病院内で薬や試料、患者情報を迅速に受渡しする、などの用途です。また、マウルブルクにあるBusch本社も含め、大規模なオフィスでもこのシステムが利用されることがあります。
二地点間の命のリレー

わずか数秒が生死を分ける病院では、スピードが非常に重要です。そのため、病院で大型の気送管システムがよく利用されているというのも当然のことと言えるでしょう。複数フロアの建物が何棟も連なる病院は、大規模で複雑な構造をしています。時間的制約のある試料や緊急輸血用の血液などを、人が歩いて運ぶには時間がかかりすぎるケースもあります。しかし、気送管を利用すると、内容物の重量にもよりますが、秒速3~7メートルの速度で容器を運ぶことができます。距離が500メートルの場合、気送管での所要時間は3分未満ですが、人の足で運ぶとすると約6分もかかります。気送管を使うことで、病院では二地点間の素早い輸送手段を確保することができ、医療従事者が患者のケアに集中できるようになります。