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出典:Busch Vacuum Solutions。

真空ポンプのメンテナンスが欠かせない5つの理由

最後に歯医者に行ったことを懐かしく思う人はいません。歯科医がゴム手袋をはめた指で口の中を探り、どんなことを告げるのかを心待ちにして、次の予約日を指折り数えるような人もいません。しかし、歯医者に行かないとどうなるかを私たちは知っています。後回しの結果は、痛みと、長い治療時間と、高い治療費です。 真空ポンプのメンテナンスも同様です。
サービス間隔を少し延ばすのは非常に簡単です。いずれにしても、サービスを実施すればある程度のダウンタイムが発生し、ダウンタイムがあれば収益が失われます。しかし、ポンプの故障は、想定外のダウンタイムを意味し、故障によっては真空ポンプが修理不能になることもあります。定期的なメンテナンスを適時に実施しなかった場合に、真空ポンプがどうなるかをご覧ください。
1. 真空ポンプの寿命の短縮
定期的な予防保全を実施しなければ、遅かれ早かれ完全に故障してしまうことになります。故障後、コストをかけて修理や再生を施すことでお使いの真空ポンプを復旧できるケースもありますが、そのまま廃棄せざるを得ない場合もあります。

真空ポンプを適切に扱えば、耐用年数が長くなります。真空ポンプのタイプによっては、30年以上お使いいただくことも可能です。オイルや摩耗したベーン、シールの交換など、軽微なメンテナンスなら、時間とコストの両面で比較的小規模の投資となります。またこれは、真空ポンプの耐用年数を確保するためにも不可欠です。
2. 効率の低下
サービス間隔が長くなり、部品が劣化すると、エネルギー消費量が増加します。エキゾーストフィルターの場合について考えてみましょう。交換時期に達したフィルターはオイルで目詰まりしています。そのため、真空ポンプからの排気が通過しづらく負荷が増し、より多くの電力が使われることになります。古いフィルターを新しいものに交換すれば、排気の負荷が軽減します。ひいてはカーボンフットプリントが低減され、環境にも優しくなるということです。
3. コストの増加
オイル交換のコストと、潤滑が不十分なことが原因で故障した真空ポンプの修理コストを比較してみてください。あるいは、定期メンテナンスのコストと、ベーンの破損によるロータリーベーン真空ポンプのローター、シリンダー、シリンダーカバーの交換費用を比較してみてください。また、前述のようにスペアパーツを定期的に交換しなければエネルギー効率が低下し、電気代が高くなります。

ここでは、交換が必要なもののコストだけでなく、故障の結果として生産停止となる時間のコストも計算に入れる必要があります。したがって、大規模な出費のリスクを冒すよりも、比較的安価な定期メンテナンスを実施する方がはるかに賢明な選択と言えます。
4. 騒音と振動の増加
生産現場はそもそも騒音の多い場所ではあります。真空ポンプのメンテナンスが不十分であれば、騒音はさらにひどくなります。余計な騒音は従業員にとって不快なものです。騒音が長期間わたれば、健康が害される恐れもあります。

ガラガラという音がする場合、圧縮チャンバー内に何か小さな粒子がある可能性があります。ロータリーベーン真空ポンプは、ベーンが摩耗して交換が必要となったときにガタガタという音を出すことがあります。さらに、ベアリングが摩耗すると振動が増加する可能性もあります。問題が長く続けば続くほど、大きなダメージが生じ、騒音が大きくなっていきます。今すぐにチェックし、真空ポンプを安心して利用できるようにしましょう。
5. 想定外のダウンタイムの増加
ユーザーの都合でサービスの予定を延期しても、真空ポンプにとって必要なサービスのタイミングは先延ばしされません。簡単に言うと、故障の可能性があるということです。故障によるダウンタイムは想定できるものではなく、長引く恐れもあります。サービスエンジニアを待ち、問題を診断し、スペアパーツが揃うのを待ち、先延ばしにしたことでより甚大になってしまったかもしれない故障を修理するわけですから。メンテナンスを予定するということは、真空ポンプをオフラインにするタイミングを自分で決められるということです。結果的に、プロセスのダウンタイムを最小限に抑えることができます。
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メンテナンスのタイミングを把握する方法

真空ポンプの定期メンテナンスを行う時期が来て、まずやることは、真空ポンプの目視点検です。
オイルのチェック
サイトグラスからオイルレベルをチェックします。許容される下限を下回っている場合は、補充する必要があります。その際、オイルの状態もチェックしてください。オイルに汚染物質が溜まっていると、オイルの色が濃くなります。汚染のないオイルはほぼ無色で、植物油に似ています。茶褐色や黒ずんだオイルは汚染されていることを示し、できるだけ早くオイル交換を行う必要があります。取扱説明書には推奨されるオイル交換間隔も記載されています。
フィルターのチェック
真空ポンプの各種フィルターを確認します。真空ポンプの種類によって異なりますが、吸気口、排気口、オイルミストセパレーターのフィルターなどがこれに該当します。フィルターは、寿命が近づくにつれて色が濃くなっていきます。色が濃くなっているフィルターは、早く交換する必要があります。

オイルを交換するときは、同時にフィルターも交換してください。そうすることで、それまでに集められたゴミが新しいオイルに侵入するのを防ぐことができます。
漏れをチェック
オイル潤滑真空ポンプでは、ごく少量のオイルが排気口から排出される場合があります。その量が増えているかどうかを判断するには、正常な状態を把握しておく必要があります。

また、空気漏れもチェックします。リークテストを定期的に実施し、気密性が保たれていることを確認します。リークディテクターをお持ちでない場合は、ご連絡ください。レンタル、またはリークチェックの手配も可能です。
真空ポンプの音のチェック
真空ポンプからどのような音がするか確認します。ブーンという動作音以外に、カチカチ、ガラガラというような音がしていますか?古いポンプの寿命が近づくにつれ、多少音が大きくなるのは自然です。しかし原因不明の異音はできるだけ早く点検する必要があります。部品にゆるみがあったり、本来あるべきでない場所に異物が侵入していたりする場合があります。
排気速度のチェック
排気速度をチェックします。排気速度は通常のパラメータの範囲内ですか?通常よりも遅いなら、何かが効率に影響を与えている証です。真空ポンプのメンテナンスが必要です。

結論

サービスを省けば、短期的には時間とコストを節約できますが、長期的には真空ポンプと収益の両方に大きな被害が及ぶ可能性があります。真空ポンプを最大限に活用し、安心して長くお使いいただくためには、適切なメンテナンスが必要です。メンテナンスのスケジュールを立てることで、ダウンタイムを偶然に任せるのではなく、計画をして最小限に抑えることができます。また、真空ポンプの効率性を保ち、エネルギーとコストの両方を節約できます。

サービススケジュールの管理についてサポートが必要な場合は、Buschが喜んでお手伝いいたします。当社は、あらゆるプロセスに対応したサービス契約を提供しております。お客様がコアビジネスに集中していただけるよう、適切なタイミングで適切なメンテナンスを実施させていただきます。真空分野における60年以上にわたる経験により、安全な真空供給をお約束いたします。当社のインテリジェントなデジタルモニタリングシステムは、動作に何らかの異常が生じた場合に警告を発するとともに、当社サービスチームへ即時通知します。お客様が問題の発生に気づく前に真空ポンプを回復させることさえ可能です。他にも、プロセスの診断と最適化のご提案も行っております。