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廃水処理プロセス:下水を安全な水に

私たちは日々の生活で何百リットルもの水を使い下水に流しています。家庭の食洗器や水洗トイレから、水を大量に消費する産業プロセスまで、使用済みの水が一滴残らず安全に自然の水循環に戻れるよう、入念な浄化を実施する必要があります。

廃水処理は、下水をクリーンで再利用可能な水に変えるための重要なプロセスです。そこでは加圧装置が重要な役割を果たしています。下水は複数のステージから成る処理を経て、汚染物質や不純物が除去され、求められる環境基準ならびに安全基準を満たす水になります。この記事では、廃水処理のステップを詳しく説明し、さまざまな種類の処理施設を紹介します。また、この処理を可能にする加圧技術についても検証します。

廃水処理とは?

廃水処理とは、汚染物質を除去し、処理後の水を安全に自然環境に戻すために使用される方法を指します。具体的な方法や水の処理の程度は、廃水の種類や施設によって異なります その方法の多くは、循環と曝気に加圧技術を使用し、処理プロセスの効率性を高めています。

効率的な廃水ソリューションのための加圧技術の専門知識

廃水処理分野では、加圧ソリューションが運用効率と信頼性の向上において重要な役割を果たします。コンプレッサーとブロワーは、特に曝気および循環システムなど、処理プロセス内の空気の流れを最適化するのに使われます。活性汚泥法で必要となる酸素を供給し、下水に含まれる汚染物質を分解する生物学的プロセスを促進するとともに、酸素がタンク内に均等に行き渡るようにします。これらのソリューションは、圧力を適切に調整することで、排水処理施設のエネルギー消費とメンテナンスの負担を軽減します。

当社の加圧テクノロジーの専門知識が、廃水処理業界の継続的改善を支えてきました。最適な技術を採用することで、曝気槽での酸素供給効率が向上し、砂捕集槽での分離効率が高まるとともに、バイオガスの生産量が増加します。

廃水処理向け加圧ソリューションについて続きを読む

廃水処理プラントの種類

廃水処理プラントにはいくつかの種類があり、廃水の種類によって適した処理プロセスがわずかに異なります。

  • 自治体の廃水処理施設:家庭や事業所からの汚水、さらには道路からの雨水などの生活排水を処理する施設です。また、事前処理された産業廃水を受け入れる場合もあります。自治体の処理施設は世界中の都市や町で見られ、最低限でも一次処理、二次処理の2段階の工程があります。多くの場合、最終排水を浄化するために、三次処理まで行います。
  • 産業廃水処理プラント:食品や飲料の加工、化学薬品や医薬品の製造などの産業で生成される廃水の処理に特化した施設です。この処理施設は、有毒物質の除去や中和、あるいは有機物の除去など、特定の産業で発生する特定の汚染物質を処理するようにカスタマイズすることができます。
  • 農業廃水処理施設:農業においても、未処理の状態では流すことができない廃水が発生します。この処理施設では、肥料や農薬で汚染される可能性のある動物の排泄物や畑からの表面流出水を処理します。
  • 浸出水処理施設:埋立地から出る処理の難しい廃水が処理されます。浸出水と呼ばれる粘度の高い液体は、堆積した廃棄物に雨が浸透し、複数の層を通過する間に化学物質が流入し、溶け込んで形成されます。

廃水処理の6つのステージ

施設のタイプにより、廃水を安全に処理するための手順は若干異なります。しかし、各ステージの多くは同じです。ここで説明する6つのステージは、処理方法として最も一般的な、自治体の廃水処理施設で行われているものです。

1. 廃水の回収:廃水処理プロセスの最初のステージは、廃水の回収です。家庭、オフィス、店舗、および特定の産業からの廃水は、道路排水システムからの水とともに、下水管網を通って市の処理施設に運ばれます。産業、農業、および浸出水処理施設の場合は、オンサイトで処理する傾向があるため、通常は廃水の移動距離が短くなります。一部、産業排水が事前処理され、その後、自治体の処理施設に送られて最終処理されるケースもあります。

2. 予備処理:処理プロセスは最も重要なスクリーニングステージから始まります。バースクリーンは、排水システムに入り込んだゴミ、衣類、枝などの大きな物を取り除きます。サンドトラップ(沈砂池などとも呼ばれます)は、砂や砂利のような小さな粒子を沈殿させて除去するための方法です。このステージを加速し、効率を高めるのにブロワーを使用します。ブロワーで水を循環させることで、重いゴミが底に沈み、軽いものは浮遊したままになります。こうすることで汚泥の堆積が防止され、廃棄物を分離しやすくなります。このステージの利点:砂利や砂を除去することで下流の装置や配管の損傷を予防します。結果としてメンテナンスの頻度とコストを削減できます。また、後工程では有機物のみを処理すればよくなるため、最終的な排水の水質が向上します。

サンドトラップについてさらに読む。

3. 一次処理:沈殿槽は、固形物と液体を分離する際に重要な役割を果たします。一次沈殿ステージでは、スクリーニングプロセス後に残った固形物がゆっくりタンクの底まで沈みます。そこで堆積した汚泥を回収し廃棄します。

4. 二次処理
:二次処理は最も重要な浄化ステージです。活性汚泥法とも呼ばれるこの生物学的プロセスは、廃水中に自然に存在する大量の微生物群を利用します。これらの微生物は、水に溶解した有機化合物と、前工程を通過してきた浮遊粒子を分解します。微生物がこれらを餌として増殖し、大きなコロニーを形成します。そのコロニーは、後工程の二次沈殿タンクで固形物としてフィルターで除去されます。ただし、このプロセスを効果的に機能させるためには、バクテリアのいるタンク内の酸素濃度が高くなければなりません。ディフューザーを介しブロワーやコンプレッサーが一定量の気泡を供給し、微生物の繁殖に必要なレベルまで酸素濃度を高めます。また、これらの気泡の動きによって水が循環し、酸素が均等に分布されるという効果もあります。

曝気についてさらに読む。

5. 三次処理:この段階で水はすでに処理されていますが、まだ少量の有害な病原体やバクテリアが含まれている可能性があります。そのため、多くの排水処理施設では消毒プロセスを設け、安全に公共の水供給や敏感な水生生態系に再導入できる水質を確保しています。消毒は、紫外線処理か、塩素を混ぜてから脱塩素処理する方法です。この工程を経て、排水が可能となります。

6.汚泥処理:このステージでは、一次および二次処理で回収された汚泥を処理します。最終的な用途によって処理方法が決まります。焼却されることもあれば、埋立地に送られることもあり、肥料として使用されることもあります。汚泥量を削減する1つの方法として、汚泥消化があります。これは、活性汚泥プロセスと同様に、汚泥に存在する微生物を利用するプロセスです。天然の微生物が汚泥を分解し、発電に使用できる再生可能で持続可能な副産物を生成します;メタンと二酸化炭素の混合物であるバイオガスです。加圧は消化タンクでバイオガスを循環させるのに役立ちます。微生物がバイオガスを生成すると、それはタンクの上部に泡となって浮かび上がります。そこでバイオガスは吸引され、コンプレッサーで圧縮されます。その大部分はその後貯蔵されるか、ガス網に導入されます。しかし一部のガスは加熱後タンク底部に再度注入され、気泡を形成します。その気泡が汚泥を通って再び上昇し、プロセスが繰り返されることになります。この作用によってタンク内の汚泥が常に動いている状態となり、熱、固形物、バクテリアの均等な分散が実現します。こうしてプロセスの効率性が向上します。

バイオガス循環についてさらに読む。

廃水処理施設における発電の仕組みを読む。