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出典:Busch Group

夏季における真空ポンプの冷却対策

温度の上昇は、真空ポンプの性能と製品寿命に大きく影響する可能性があります。このような機器は多くが最高で40℃までの環境下で正常に動作するよう設計されているため、周囲を適切に冷却しておくことが重要です。過熱はオイルの劣化を早め、メンテナンスコストの増加や設備の故障を引き起こす可能性があり、生産の中断や高額な修理費用につながることがあります。
ポンプの冷却の重要性
真空ポンプの運転環境が、設計で意図した温度範囲よりも高温の場合、冷却された環境での運転と比較して、オイルの劣化が早くなります。つまり、真空ポンプオイルをより頻繁に交換する必要があるため、メンテナンスコストが増加します。機械室が 40°Cを超えると、真空ポンプが過熱し、故障につながる可能性があります。これは製造プロセスを妨げ、収益の損失を招くだけでなく、高額な修理費用が発生する可能性もあります。

機械室の換気 - 自然換気と強制換気
通気口やルーバーを使った自然換気は、風や温度差による空気の流れに頼っているため、気温や風速によって効果が変わることがあります。暑い時期には、機械室の壁を大きく開放するなど排気の工夫をしない限り、自然換気だけで十分な風量を確保するのは困難です。

機械室の効果的な換気
機械室の過熱を防ぐには、適切な換気が不可欠です。ルーバーや通気口は、ある程度の効果はありますが、多くの場合それだけでは不十分です。閉鎖空間では、適切な温度を保つために、冷却ファンなどの強制換気システムを導入することが非常に重要です。周囲の気温が上がるにつれて換気の必要性も高まり、機械室内の空気をこまめに入れ替えないと、室温が上昇してしまいます。
たとえば、8m × 4m の機械室で機器の発熱量が 25kW の場合、室温が40℃を超えないようにするために必要な1時間あたりの換気回数は、外気温によって大きく変わります。

  • 外気温度 10°C 26
  • § 外気温度 30°C 79

必要な換気風量の算出
通常、真空ポンプモーターが消費する電力の80~90%は、熱となって室内に放出されます。暑い夏の日に室温を40℃未満に保つために、密閉された機械室に必要な換気量を見積もるには、次の計算式が使用できます。稼働する全真空ポンプのモーターの定格出力を合計することで、室内への放熱量を見積もることができます。

放熱量(kW)× 200 = 必要な換気風量(m³/h)
注意:機械室内に設置されている他の機器の換気要件についても忘れずに考慮してください。

熱対策ソリューション

強制換気
温かい空気を排出し、冷たい空気を取り入れるファンシステムを設置することは、機械室を冷却する非常に効果的な方法です。制御システムを使えば、必要な数のファンだけ作動させ、機械室の温度を効果的に調整することができます。エネルギー効率の向上に寄与します。

排気配管
真空ポンプの排気を機械室の外に逃がすことで、室内に放出される熱を最大35%削減することができます。配管が高温になることがあるため、適切な材料を選定することが重要です。配管表面が高温になることによる危険を防ぎ、また配管から機械室内への熱放出を防ぐために、断熱材で配管を覆うことも検討してください。

熱回収
熱回収キットを使用すると、真空ポンプが消費するエネルギーの最大80%を回収して水の加熱に利用することができ、省エネルギーと換気負荷の低減という二重の効果が得られます。Buschでも熱回収キットが利用可能な真空ポンプをご用意しています。

機械室のレイアウト
空気の循環に配慮し、機械の配置に十分な間隔を確保できるレイアウトであれば、過熱を防ぐことができます。排気やファンの向きを工夫することでも、熱が周囲の機械に伝わるのを防ぐことができます。これは、制御システムのような熱に弱い部品を守るうえで特に大切です。

まとめ

真空ポンプを暑い季節に冷たく保つことは、信頼性と耐久性の確保に欠かせません。適切な換気、熱対策ソリューション、機械室の賢い設計は、重要な戦略です。真空技術とシステム設計に豊富な経験を持つBuschは、熱対策を最適化するためのシステムづくりをお手伝いします。弊社の経験豊富なエンジニアにお任せください。お客様のニーズに合わせたアドバイスとソリューションをご提案します。