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図1:消音ボックス付き/消音ボックスなしのルーツブロワー 出典:Busch Vacuum Solutions.

吸引式空気輸送システム用の真空ポンプ

バルク品の経済的な輸送

現在、吸引式空気輸送システムは、配管システムからさまざまなプロセスステップにバルク品を丁寧に供給するための重要なテクノロジーとなっています。食品加工、製薬 化学業界、プラスチック加工における材料供給の分野では、粉体または粒体の物質を輸送する必要がある場合、吸引式空気輸送が不可欠です。適切な真空発生器を選択することにより、空気輸送システムの運用コストが基本的に決まります。

現在の最新の真空テクノロジーにより、真空輸送システムの経済的で環境に配慮した運転が実現しています。最も効果的な真空生成方法を選択するためには、真空輸送システムの動作条件をよく理解し、真空ポンプを選択する際にその知識を応用することが重要です。これらのパラメーターは、多様な真空生成原理から最適な1つを選択するために非常に重要です。一方、輸送される材料とその特性も把握しておく必要があります。配管の経路、長さ、直径、輸送の種類などのパラメーターも影響します(図2)。これらのパラメーターから、必要な差圧(∆p)を判断することができます。差圧と排気量は、真空ポンプまたは真空システムの技術的選択に影響する主要なパラメーターです。経済的効率性の計算では、初期投資額に加えて運用コストも考慮する必要があります。これには、エネルギー消費や、真空生成に応じたスロットル調整バルブまたは制御装置の追加購入コスト、運転時間(連続運転、バッチ運転など)、メンテナンスの手間やコストも考慮する必要があります。

真空生成のさまざまな原理

吸引式の空気輸送には、差圧や真空レベルの異なる次のようなメカニカル真空ポンプが主に利用されます(図3):
  • サイドチャネルブロワー
  • ルーツブロワー
  • ロータリーベーン真空ポンプ
  • MINKクロー真空ポンプ

サイドチャネルブロワー

小型のサイドチャネルブロワーは風量が高いため、必要な差圧は小さくとも大流量が必須の短いコンベアトラックやフライト搬送での使用に適しています。サイドチャネルブロワーの圧縮はドライ式で、比較的安価です。ただし、サイドチャネルブロワーは特性曲線が安定していないことからわかるように、風量が安定しません。性能の上限で稼働した場合には、平均以上のエネルギーが必要になります。

ルーツブロワー

ルーツブロワー(図1)は非接触式で動作し、圧縮チャンバー内でオイルも使用しません。対応できる差圧は最大500 hPa(mbar)までです。このように差圧が比較的低いため、吸引式空気輸送でのルーツブロワーの使用は、低い差圧で大量の流量を必要とするアプリケーションに限定されます。空気輸送用途として、ルーツブロワーは必要動力が低いという点が特徴となります。

ロータリーベーン真空ポンプ

ロータリーベーン真空ポンプ(図4)は、高い差圧と長距離の輸送が必要な吸引式空気輸送に最適な真空発生器です。さらに、ロータリーベーン真空ポンプは、製品をゆっくり輸送する必要がある場合にも適しています(プラグ輸送、図2)。ロータリーベーン真空ポンプの到達真空度は最大0.1 hPa(mbar)です。この数値は99.99 パーセントの真空に相当します。吸引式空気輸送に使われる真空発生器で、このレベルの真空を達成し(図3)、かつ低い差圧で動作できるものはありません。このため、大気圧から運転圧力まで、圧力範囲全体にわたって安定した特性曲線を描きます。ロータリーベーン真空ポンプは、循環オイルによって潤滑されています。つまり、オイル回路が内蔵されており、定期的なメンテナンスが必要であるということになります。

MINKクロー真空ポンプ

Busch Vacuum SolutionsのMINKクロー真空ポンプ(図5)は近年、吸引式空気輸送システムにおける標準的真空発生器となっています。これは、優れたエネルギー効率、ほぼメンテナンスフリーであること、およびデマンド式で制御できるという点から、当然と言える展開です。MINKクロー真空ポンプには、標準モーターまたは可変速ドライブによるバージョンがあり、サイズも60~1200 m3/hの間で各種取り揃えられています。さらにBuschは、複数の搬送システムや工場全体をカバーする集中真空供給システムも提供しています。MINKクロー真空ポンプはドライかつ非接触の圧縮方式です。そのため、ほぼメンテナンスフリーであり、エネルギー効率も非常に高いという強みがあります。

結論

吸引式空気輸送システム向けの真空は、さまざまなメカニカル真空ポンプで生成できます。どの真空ポンプが適切であるかは、輸送システムの技術的パラメーターによって異なります。適切な真空発生器を選択するには、すべてのパラメーターを十分に把握しておく必要があります。経済的効率性の計算では、真空発生器購入のコストとその他の投資、稼働時間、メンテナンスの手間、またはその結果生じるコストを考慮する必要があります。Busch Vacuum Solutionsは、ここで紹介されているすべての真空ポンプとブロワーを製品ラインナップの中で提供しています。真空の専門家が、技術面とコスト面で最適な真空ソリューションをお探しします。