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図1:Echallens下水処理場の新しいコジェネレーション装置は、容器内に設置されています。汚泥から回収したバイオガスを利用して年15万kWの発電をしています。出典:Busch Vacuum Solutions.

より少ないエネルギーでエネルギーを生み出す

スイスのヴォー州にあるEchallens下水処理場では、1974年の運用開始以来、バイオガスの回収による発電が行われています。2020年5月、消化槽内の汚泥を混合するために使用していた古いオイル潤滑ピストンコンプレッサー2基を、Busch Vacuum SolutionsのMINKクローコンプレッサー1基と交換しました。これにより、このプロセスに必要な電力量を最大で40%削減することができました。処理場の責任者の立場から考えると、エネルギー生産に必要なエネルギーが少なくて済むということになります。
Echallens処理場は、ヴォー州の州都ローザンヌに近いエシャランの自治体が運営しており、エシャラン、モンティリエ、ヴィラール ル テロワの3つの町の下水処理を担っています。1万人相当の人口を想定して設計されており、その容量は限界に近づいています。エシャラン オー タレント地域の計画には、将来的に下水処理事業の経済的効率性を高めていくという取り組みの中で、2025年までに事業を整理統合するというものも含まれています。この計画では、微量汚染物質の処理の改善も掲げられています。将来的には、Echallens処理場が他のすべての地域の下水処理場に取って代わり、その後、地区内の計9つの自治体の下水処理を担うようにするという計画があります。この実現に向けて、Echallens処理場を対応人口換算で26,000人まで拡大する予定です。
2019年には、処理場の敷地内に新しいコジェネレーション装置(図1)がすでに建設されており、バイオガスプラントで年間15万kW時の電力を発電しています。コジェネレーション装置から回収された温水は、消化槽の汚泥を温めたり、室内暖房に利用するなど、主に工場内で使用されています。また、消化槽からバイオガスを回収するプロセス(図2)を経済的に効率化するために、容量350立方メートルの消化槽内のバイオガスの循環を最適化することにしました。消化槽で発生したバイオガスの一部は、汚泥に戻されます。そのためには、消化槽の上部からバイオガスを吸引し、コンプレッサーで圧縮して、消化槽の底に溜まった汚泥に戻す必要があります。バイオガスは汚泥の中を流れ、再び消化槽の上部に集まり、配管を通って中間貯蔵容器としてのガスタンクに送られます。その後、バイオガスは、このガスタンクからコジェネレーション装置へ直接供給されます。これは現在、1日20時間稼働しており、停止しているのは夜間の数時間だけです。
バイオガス循環のプロセスには次のようなメリットがあります。 1. 集められた汚泥が消化槽内で38℃まで温められます。汚泥にバイオガスを注入することで、熱を均一に分散させることができます。 2. また、汚泥を混ぜることで、沈殿物が消化槽の底に溜まって圧縮されるのを防ぐことができます。 3. ガスの泡が汚泥中を上昇することで、汚泥中の微生物の分解プロセスが向上し、結果的にガスの収率が上がります。 4. バイオガスを汚泥に循環させることで、機械的な混合も不要となります。
バイオガスを汚泥に混ぜるために、1974年に2基のピストンコンプレッサーが導入されましたが、このうち1基はもう1基が故障した場合でもプロセスを継続するための冗長設計となっていました。しかし実際には1基のコンプレッサーでは容量が足りず、2基が常時稼働していたため冗長性が失われていました。どちらのコンプレッサーにも定格電流6.7 kWのモーターが搭載されていました。
国際的グループ企業、Busch Vacuum Solutionsの一員であるスイスのBusch AG社のプロセスエンジニアに相談した結果、この処理場の事業主はBuschのMINKクローコンプレッサー(図3)の購入を決めました。
このコンプレッサーは、 ATEX認証(II 2G IIB3 T3 (i)/II 3G IIB3 T4(o))を受けており、フレームアレスターは不要となります。さらに、可変速ドライブが内蔵されているため、消化槽内の要件に合わせて正確に流量を調整することもできます。
MINKクローコンプレッサーは、2020年5月から運用されており、通常時は消費電力4.5 kWおよび一定の加圧0.6 barでフル稼働しています。6.7 kWのモーターを1台ずつ搭載していた旧型のピストンコンプレッサー2基の消費電力と比較すると、理論上は65%以上の省エネが達成されています。
MINKクローコンプレッサーは、オイルをまったく使用せずにバイオガスを圧縮します。これが可能なのは、このコンプレッサーが、内部の可動部が互いに、あるいはハウジングと接触することのない非接触方式の動作原理を採用しているためです。結果として、毎年2回のオイル交換が必要だったオイル潤滑ピストンコンプレッサーとは異なり、オイル交換も不要となります。1基のコンプレッサーあたり4.5リットルのオイルがバイオガスと接触するため、古いオイルは適宜廃棄する必要がありました。MINKクローコンプレッサーにはギアボックスが内蔵されています。ギアボックスオイルの量は、0.85リットルです。Buschでは、稼働時間が2万時間を経過したらオイル交換を行うこと、および念のため年1度は目視点検でオイル状態と量を確認することを推奨しています。
また、運用開始から数か月の間に、事業主はもう1つの利点に気付きました。
“それは、クローコンプレッサーは、以前使っていたピストンコンプレッサーよりもはるかに静かだということです。騒音値は半分以下に抑えられています。“