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コックピットの発泡体成形のためのキャリブレーションシステム。真空を監視するメンテナンス責任者Markel Jordansson氏 出典:Busch Vacuum Solutions。

圧力制御の真空テクノロジーが省エネに貢献

長期的なテストにより、Buschの新しいR5 RA 0840 A PLUS ロータリーベーン真空ポンプ で、大幅な省エネが可能となったことが明らかになりました。自動車メーカーのIAC Group ABは、ボルボの各種モデルのコックピットを製造するラミネートシステムの1つに、この新しいロータリーベーン真空ポンプを使用しています。
この真空ポンプには圧力制御機能が内蔵されているため、需要に応じた運転が可能であり、毎月の電気代が50%以上削減されました。
IAC Groupは、50以上の製造工場と22,000人の従業員を擁する、自動車業界のグローバルサプライヤーです。ヨーテボリ工場では、650人の従業員が主にボルボのコックピットとインテリアドアパネルを製造し、1日に数回、ボルボの製造ラインに直接、ジャストインタイムで納入しています。
以前は、従来型ロータリーベーン真空ポンプ2台がコックピットのラミネートシステムに設置されていました(図1)。これらの真空ポンプには制御装置が搭載されておらず、週5日間連続稼働していました。装飾フィルムとベースフィルムを手作業で金型に挿入したのち、それらが真空によって所定の位置に保持されます。1台の真空ポンプには15 kWのモーターが搭載されているため、1年間の消費電力は約12万 kWhになります。この2台の真空ポンプは導入後30年ほど経過していたため、オーバーホールか交換品の購入が必要な時期でした。メンテナンス責任者のMarkel Jordansson氏は、Busch Vacuum Solutionsに実用的かつコスト効率に優れたソリューションを依頼しました。Buschの真空の専門家は、新たに開発された R5 PLUS(図2)を推奨しました。
これは、長年にわたって業界内で実績を重ねてきた堅牢な真空テクノロジーである、オイル潤滑式ロータリーベーン真空ポンプです。
ロータリーベーン真空テクノロジーの基本的なメリットとして、圧力が下がると消費電力も低下するという点が挙げられます。
最大の電力消費は、大気圧(起動時)から300 hPa(mbar)の真空レベルまでの間に発生します。実際の動作範囲、30~40 hPa(mbar)では、真空ポンプの消費電力は、規定の定格モーター出力の70%程度にとどまります。
Buschが新たに開発したこの製品には、制御システムが標準で搭載されています。設定された圧力を正確に保持したり、ポンプ速度を一定に保持したりできます。
Markel Jordansson氏は、この真空ポンプを数か月間テストしてみることにしました。圧力制御による運転では、さまざまなプロセスの工程に必要とされる実際の排気速度にかかわらず、真空ポンプで指定された目標圧力の30 hPa(mbar)を確実に維持する必要があります。
1日に約200個のコックピットを製造するラミネートシステムの製造プロセスでは、実際の排気速度を事前に判断することはほぼ不可能でした。このシステムには、合わせて8つのプロセス工程がありますが、それらは互いに同期していないため、必要な排気速度も異なっています。以前は、挿入された成形品を保持するために、金型で40 hPa(mbar)の真空レベルを直接指定していました。真空供給がラミネートシステムに直接設置されていないため配管が長くなり、リークの発生もあります。そうすると、真空ポンプが常に30 hPa(mbar)の真空を供給し続ける必要があります。
R5 PLUSが稼働を開始すると、必要な回転速度、つまり排気速度がディスプレイに恒常的に表示されるようになりました。また、30 hPa(mbar)という真空レベルがプログラミングされました。排気速度のニーズはプロセス工程によって大きく変わり、真空ポンプは回転速度を変えることでこれを補うということがすぐに認識されました。内蔵のPLCに運転関連のデータがすべて記録され、いつでもディスプレイ(図3)で確認することができるほか、内蔵のメモリーカードで読み出したり、システム制御やその他の外部出力機器に送信することもできます。メンテナンス責任者のMarkel Jordansson氏は、一定時間プロセスが真空を必要としない場合、自動的に真空ポンプの電源が切れるエコモードを利用しました。プロセスで再び真空が必要になるとすぐに、真空ポンプが自動的に起動し、必要な回転速度に合わせて調整されます。これは、特に短時間の製造中断や休憩中の省エネに貢献します。それまでは、そのような小休止の間でも2台の真空ポンプが継続的にフル出力で稼働していました。Markel Jordansson氏が電気技師に社内での省エネ効果を計算してもらったところ、新しいR5 PLUSロータリーベーン真空ポンプを使用することで、年間8,400ユーロのエネルギーコストを削減できることが証明されました。これには、プロセスの最適化によるさらなる省エネの可能性は含まれていません。到達真空度や消費電力、その他のパラメーターを継続的に記録することで、真空ポンプの微調整が可能になりました。たとえば、当初は金型で直接30 hPa(mbar)の動作圧力が必要とされていましたが、数週間後には40 hPa(mbar)で十分であることがわかりました。今では、より低い真空レベルが指定された場合でも、真空ポンプはさらに低い回転数で対応し、エネルギー消費量を抑えることができるようになりました。
Markel Jordansson氏にとってのもう1つの大きなメリットは、新しいR5 PLUSの騒音値が、これまで使用されていた古い真空ポンプに比べて大幅に低いことです。
Markel Jordansson氏によると、2台の古いロータリーベーン真空ポンプの騒音値はどちらも79 dB(A)であり、真空ポンプのある部屋で会話をすることは不可能だったということです。R5 PLUSの場合、最高回転数であっても騒音値は約70 dB(A) 以下となります。
メンテナンス責任者のMarkel Jordansson氏は、最初の数か月間のテストを経て、R5 PLUSが自社の用途に最適な真空ポンプであると確信しました。