以前は真空発生にベンチュリノズルを使用していましたが、 圧縮空気の 消費量が非常に多く、 エネルギー効率の面で課題がありました。Buschの新しい真空システムを導入したことで、年間38,000 kWhの電力削減を実現しています。
搾乳
搾乳システムにはさまざまな種類がありますが、その基本原理は共通しています。樹脂製またはステンレス製のライナー付きティートカップを牛の乳頭に装着し、 子牛の吸乳動作を模倣した脈動サイクルで、穏やかかつ安定した真空を作用させます。
パルセーターと呼ばれるバルブがライナーを周期的に開閉します。バルブが開くとライナーが開き、ティートカップ内部に真空が発生します。この真空によって乳頭からミルクが吸引され、回収容器へと搬送されます。その後、パルセーターがライナーを閉じて内部圧力を大気圧に戻し、 このサイクルが繰り返されます。
Buschは、大規模な自動搾乳システムから小規模な搾乳施設まで、あらゆる規模の酪農現場に対応する衛生的な真空ソリューションを提供しています。ドライクロー真空ポンプMINKは、高い信頼性とドライ運転により、乳業用途に最適です。また、 メンテナンスの必要性が極めて少なく、設備稼働率の向上にも貢献します。さらに、ルーツブロワーTYRは、堅牢な構造、高いエネルギー効率、低騒音性能を備えており、搾乳用途に適したソリューションです。
チーズ製造
チーズ製造には、水封式真空ポンプおよびコンプレッサーののDOLPHINが適しています。堅牢な設計により、水分を含む空気やチーズブライン(塩水)を取り扱う用途にも対応できるため、熟成工程や包装工程においても製品の品質維持に貢献します。
カードとホエイの空気搬送
カードおよびホエイの空気搬送は、これらの乳製品を効率的かつ衛生的に、さらに製品への負荷を抑えながら搬送する方法です。真空技術を利用することで、カードやホエイを密閉配管内で安全に搬送できます。これにより、製品の大気への曝露を最小限に抑え、品質の維持に貢献します。
チーズ用真空チャンバー
真空技術は、チーズ製造における冷却、脱気、成形、脱水などのさまざまな工程で重要な役割を果たしています。これらの工程はチーズ用真空チャンバー内で行われ、 一般的に油潤滑ロータリーベーン真空ポンプR5またはドライクロー真空ポンプMINKで真空を供給します。
冷却
チーズ製造における真空冷却は、通常、チーズの成形および圧搾工程の直後に行われます。温めた原料乳にスターターカルチャーとレンネットを添加し、凝固および圧搾を行う工程では熱が発生します。これによりカード(凝乳)が形成され、チーズ特有の食感や風味が作り出されます。また、カードとホエイの分離を促進するために加熱が行われる場合もあります。一方で、不要な細菌の増殖を抑え、チーズの形状を安定させるためには、製品を迅速に冷却することが重要です。このため、真空冷却は短時間で温度を低下させる有効な方法として利用されています。真空ポンプによってチャンバー内の圧力を低下させると、チーズ内の水分が速やかに蒸発します。発生した蒸気は真空ポンプによって連続的に排出されます。液体から気体への相変化には熱エネルギーが必要となるため、その熱がチーズから奪われ、製品温度が効果的に低下します。脱気
脱気工程では、カード内に閉じ込められたガスを除去するために真空ポンプが使用されます。これらのガスには、カード形成時に取り込まれた空気や、発酵中の微生物活動によって発生するガスが含まれます。真空ポンプがチャンバー内の圧力を低下させることで、これらのガスが膨張してチーズ内部から放出されます。この工程は、チーズの外観や食感に悪影響を与える不要な気泡や空隙の発生を防ぐために重要です。ガスを除去することで、緻密で均一な組織を持つチーズの製造が可能になります。成形
成形工程においても真空技術は有効です。真空下でカードを金型に充填することで、カードを均一に分散 圧縮でき、気泡や空隙の発生を抑制できます。また、製品の形状や容積を均一に保つことにも役立ちます。これによりチーズの外観が向上するだけでなく、熟成を均一に進行させることができます。その結果、製品全体で均一な風味と食感が得られます。脱水
脱水工程では、真空を利用してカードからホエイを除去します。ホエイを効率的に除去することで風味がより凝縮されるとともに、製品に求められる硬さや食感の実現に貢献します。チェダリングタワー
チーズの品質は風味だけで決まるものではありません。それぞれのチーズには特有の食感があります。例えばチェダーチーズは、熟成に伴い特徴的なほろほろとした食感を形成します。この製造工程では、真空とカード自体の重量を利用して密度を高めます。この食感を生み出す重要な設備が、チェダリングタワーです。乾燥 塩漬けされたカードは吸引式の空気輸送によってタワー上部へ搬送され、内部へ投入されます。その後、カードは自重によってタワー底部へ落下し、上から加わる重量によって下部のカードが圧縮され、密度の高い円柱状の塊が形成されます。また、タワー内部は常時真空状態に維持されています。これにより、カード中に残留するホエイや空気が除去されるとともに、 カード密度を均一に保つことができます。このような用途には、高湿度環境への優れた耐性を備えた水封式真空ポンプDOLPHINが最適です。また、用途によっては、セパレーターと組み合わせたドライクロー真空ポンプMINKも有効なソリューションとなります。
バター製造
水封式真空ポンプDOLPHINは、バター製造工程に最適なソリューションです。水封式の動作原理により、水分を多く含むプロセスにも適しており、安定した運転を実現します。
粉乳製造
濃縮
牛乳は、自然な状態では約87~91%が水分で構成されています。粉乳メーカーは、最高の衛粉乳製造では、高い衛生基準を維持しながら、できる限り効率的にこの水分を除去します。まず牛乳を濃縮し、水分の約85%を蒸発によって除去します。蒸発した水分は蒸気として排出され、その結果、後工程で乾燥して粉乳を製造するための濃縮乳が得られます。
しかし、高温での処理は牛乳の栄養価だけでなく、風味や色調にも影響を与える可能性があります。そのため、この蒸発工程は真空下で行われます。真空状態では沸点が低下するため、通常72℃以下で蒸発します。水封式真空ポンプDOLPHINは、高い耐湿性を備えているため、このような蒸発 濃縮プロセスに適したソリューションです。
粉体搬送
圧送式または吸引式の空気輸送システムは、製造設備内で粉乳を効率的に搬送するための一般的な方法です。これらのシステムは密閉された配管ネットワークを利用し、圧送式では圧縮空気によって粉乳を押し出し、吸引式では真空によって粉乳を吸引しながら搬送します。粉乳は空気中の水分を吸収しやすいため、密閉システムによる搬送は製品品質の維持に役立ちます。また、外部からの異物混入やコンタミネーションのリスクを低減し、高い衛生基準の維持にも貢献します。これはあらゆる食品にとって重要ですが、特に乳児用調製粉乳などの製品では極めて重要です。