高品質のリトレッドタイヤ - タイヤのリサイクルに真空を利用

高品質のリトレッドタイヤ - タイヤのリサイクルに真空を利用

リトレッドタイヤは、品質と安全性に関する現行の高い基準を満たし、 コスト削減と環境保護に役立ちます。真空下でのゴムの低温加硫は、リトレッド加工における重要な工程の1つです。
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リトレッドタイヤにマイナスイメージを感じる人もいます。その原因は、実際の品質ではなく、過去の世評が残っているせいでしょう。リトレッド加工が導入された当初は、確かにパンクなどの好ましくない事案がありました。しかし、そのような問題はずいぶん前に克服され、 今では大手タイヤメーカーもリトレッドタイヤを扱っています。

リトレッドタイヤの主なメリットはもちろん、新品タイヤよりも大幅に安いことです。価格が安いという口コミは、特にトラックオーナーの間で広がり、 ドイツでは再生タイヤがトラック用タイヤ市場の約40%を占めています。リトレッドタイヤは、資源とエネルギーの節約により、環境負荷の低減にも貢献します。また、実際に摩耗して使えなくなった部品、つまり、トレッドだけを交換するというのは、道理に適ってもいます。

テストと再生

摩耗したタイヤをリトレッドタイヤとして再生するには、外観で損傷が認められるケーシングの加圧試験を含め、まず古いタイヤを徹底して点検する必要があります。その後、条件を満たした古タイヤをバフ機にかけることで、精密旋盤で削るようにトレッドの外側の層を取り除き、凸凹をなくして滑らかにします。条件に合わない残りの部分は回収され、リサイクルされます。バフ処理の後、熟練したプロがタイヤの損傷を再度点検し、必要があれば修繕します。その後、接着ゴムを塗布します。修繕が必要な部分があればそこにも接着ゴムを注入し、平らにします。

その平らになった表面に、正確な長さに切断されたトレッドを貼付けます。ただし、低温加硫によるリトレッドの場合は、すでにタイヤに必要な溝が刻まれています。必要に応じてサイドウォールの再加工も可能です。

真空下での低温加硫

再生されたタイヤは、その後オートクレーブ内で行われる低温加硫により、いくつもの層がしっかりと接着されます。加硫は、95~110℃で、高圧下で行われます(新しいタイヤに使用される熱加硫はさらに高い温度が必要)。この処理では、さまざまな層のポリマー鎖が互いに連結されます。ここで特に重要なのは、継続的に均一な圧力をかけるということですが、

これを実現するために、まず柔軟性のあるゴム製のスリーブでタイヤを覆います。タイヤがオートクレーブに到着する前に、スリーブ内を完全に脱気します。オートクレーブ内では、しばらくするとスリーブの真空が解除されますが、オートクレーブ内とスリーブ内には一定の圧力差が残ります。これにより、タイヤのベース部分の最適な圧力分布が確保されるだけでなく、 トレッド部分や接着ゴムのズレも防ぐことができます。加硫が終わったリトレッドタイヤは、特別なマークが付いていることを除けば、新品のタイヤとほとんど見分けがつきません。

トラック用タイヤは少なくとも平均1回はリトレッドされ、 建設現場や露天採鉱など、公道以外で使用されるタイヤでは、複数回のリトレッドが行われる場合もあります。リトレッドでは、ケーシングやゴムの一部を含め、元のタイヤの約70%が再利用されます。また、バフ工程で取り除かれたゴム素材は、エネルギー源として利用されます。

新品タイヤの製造と比較した場合、リトレッドでは必要なエネルギー量を50%、水の量を80%削減することができるほか、 原油の消費量も70%程度節約できます。必要な原材料は平均で50kg減となり、これは約70%の資源節約に相当します。二酸化炭素排出量も、新品タイヤの製造より30%程度抑えることができます。


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