食品包装のためのエネルギー効率に優れた真空供給

多くの食品メーカーにおいて、経済的な工程という観点から、食品包装のためのエネルギー効率に優れた真空供給がますます注目されるようになっています。ここで重要なのは、検証対象は真空技術のみに限定されず、包装工程全体が検証されるという点です。
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チャンバー包装機、トレイ密封機、あるいは熱成形包装機は、真空技術を利用して生鮮食品を衛生的に包装し、賞味期限を延ばします。社内で使用されるこのような包装機が増え、運転時間が増えれば、必要とされるエネルギーと真空供給の運用コストをより集中的に調査しなければならなくなります。


真空供給
真空ポンプは、包装機の真空供給の中核です。真空ポンプが真空チャンバーから空気を抜き、包装が密封される前にできるだけ迅速かつ正確に、規定の包装圧力が得られるようにします。真空チャンバーからの脱気には、通常ロータリーベーン真空ポンプが使用されます。R 5 真空ポンプシリーズにより、Busch バキュームポンプ・アンド・システムズは、50年以上にわたって包装機向け真空供給のグローバルスタンダードを築いてきました。その間ずっと、継続的な開発と改善に取り組んでいます。最新のR 5 RDは、フランクフルトで開催されたIFFA 2016で初めて公開されました。この真空ポンプは、エネルギー消費量の20%削減を実現します。

たとえば、熱成形包装機に新型のR 5 RD 0360 A(図1)を利用すると、2交代制での運用で年間の電気料を約1,500ユーロ(電気料 = 0.18ユーロ/kWhとした場合)削減できることになります。


図1:R 5 RD 0360 Aは、Busch が提供するエネルギー効率に優れた、初めてのサイズの新型ロータリーベーン真空ポンプであり、IFFA 2016で初公開されました。

このR 5ロータリーベーン真空ポンプの新シリーズは、特に食品の真空包装向けに設計されたものです。表面が滑らかで傾斜の付いたセルフドレン設計となっているため、簡単に清掃することもできます。ハウジングには冷却フィンがありません。すべてのメンテナンス要素が操作側に付いているためメンテナンスが大幅に削減されます。交換が必要なのは1つの空気/オイルセパレーターのみです。つまり、メンテナンスのコストも削減することができます。

熱負荷の低減
原則として、真空ポンプからは廃熱が発生するため、それが包装機内の温度に悪影響を及ぼす場合があります。この廃熱は、大幅に削減できるだけでなく、活用することもできます。

油/水熱交換器をR 5ロータリーベーン真空ポンプに搭載すると、廃熱が大幅に削減され、空調用のエネルギーコストが削減されます。さらに、この熱交換器を利用して温水を作り、それを運転中に温水として利用することもできます。R 5ロータリーベーン真空ポンプは改造して熱交換器を搭載することができます。

1つの包装室内で4台の包装機を運転しており、それぞれにモーター力5.5kWのR 5ロータリーベーン真空ポンプを接続している場合、冷却に必要な全体のエネルギーは約6.0kWとなります。これらの真空ポンプに熱交換器を搭載すると、冷却に必要なエネルギーは約1.5kWにまで削減されます。年間の運転時間を4,500時間、電気料を0.18ユーロ/kWhとすると、年間のエネルギーコスト削減額は約3,700ユーロとなります。

この例では、温水の利用は考慮されていません。

包装工程のコントロール
最適化された制御システムや真空容器の利用など、真空供給にインテリジェントな技術を活用することで、包装工程をより経済的に設計するオプションがいくつか存在します。Busch がアプローチを開発し、そのアプローチに従って真空のスペシャリストがお客様の現場で既存の真空供給を直接調査し、分析します。その後、コスト削減の可能性がある部分をお客様にお伝えします。

目的は、最適なエネルギー効率を達成するために利用できるよう、お客様に合わせて真空供給の個別のソリューションを開発することです。


図2:大規模な食肉処理事業におけるBusch の集中真空システム

集中真空供給
複数の熱成形包装機、トレイ密封機あるいはチャンバー機を使って食品の包装を行っている企業は、集中真空供給の利用を検討していただくのがよいと思います。Busch は、この種の集中真空システム(図2)を提供する世界最大かつ最も経験豊富なメーカーです。集中化により、エネルギーコストが50%削減されるほか、一般的にさらに多くのメリットが期待できます。さらに、運転全体の要件に合わせて性能のコントロールをより正確に調整することもできます。通常は、すべての包装機がフル稼働することはなく、すべての真空ポンプが常時作動するわけではありません。この場合、分散型の真空供給の場合よりも、必要な真空ポンプの台数が少なくなります。さらに、集中真空システムでは、すべてのシステム関連の構成要素が冗長設計となっているため、最大限の信頼性と安全性が得られます。1台の真空ポンプが故障したり、メンテナンス作業が必要となった場合でも、フルパワーの真空が影響を受けることはありません。Busch の集中真空システムには、さまざまな真空ポンプを搭載できます。R 5ロータリーベーン真空ポンプに加え、ドライ式Minkクロー真空ポンプやCOBRAスクリュー式真空ポンプも構成部品として使用できます。システムの設置に既存の真空ポンプを含めることで、投資コストを抑えることができます。

ある実例を下図に示します。真空供給の集中化の過程で、ある食肉製品メーカーは、年間151,000ユーロの省エネを実現しました。


図3:集中真空システムとローカル真空システムのエネルギーコストの比較


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