卵の膜の医薬品 - 真空が実現する革新的な創傷被覆材

卵の膜の医薬品 - 真空が実現する革新的な創傷被覆材

慢性創傷は、医学における大きな問題です。新しいタイプの創傷被覆材が解決策となるかもしれません。これは、卵の殻の内側に付着している薄い膜から作られています。このデリケートな素材の搬送に使用する真空と加圧の生成にBuschのブロワーが利用されています。
Eggshell-membrane-wounds-4.jpg

アメリカ外科学会によると、米国だけでも650万人が慢性創傷に苦しんでいます。慢性創傷は持続的な痛みを伴います。この問題は、高齢化によって深刻化しています。傷の治癒力は、年齢とともに低下するからです。

被覆の問題

慢性創傷の治療用として、多数の被覆材が存在します。しかし今のところは、すべての創傷に対して適しているものはなく、治癒を保証できるものもありません。新しい素材によって、創傷治療が改善され、より効果的なものとなる可能性があります。これを開発したのは、ノルウェーの企業、Biovotecです。この独特な膜は、コラーゲン及びその他のタンパク質で構成されており、鶏卵の卵殻膜を原料として作られています。

Biovotecの創傷被覆材は、動物実験では非常に優れた結果を示しました。現在行われている臨床試験の結果も有望です。この独特なパッチは、2020年の初めには臨床での使用の承認が得られると見込まれています。

デリケートな原材料

ゆで卵の殻は、剥きにくいときがあります。殻に付いている薄い膜は白身にくっついてしまうことが多く、剥がそうとするとすぐに破れてしまいます。したがって、殻とこのデリケートな膜を機械的に分離するのは、簡単なことではありません。ノルウェーの企業AdigoがBiovotecと協力し具体的にどのような手法を用いているかは企業秘密です。

原材料は、食品メーカーから仕入れています。機械を使って1時間あたり最大で100,000個の卵を割り、処理します。Biovotec向けのAdigoの工場では、複数工程の加工によって殻を処理します。600キログラムの卵の殻から、約23キログラムの卵殻膜が得られます。

TyrルーツブロワーとSamosサイドチャネルブロワーが工程間の素材の搬送を担っています。これらのブロワーが真空または加圧を生成することで、システムの通過中に石灰質の殻くずと卵殻膜を吸い込んだり、吹き出しによって移動させたりします。

2013年の食品農業機関(FAO)の最新データでは、 日本が第1位であり、人口1人あたりの年間の鶏卵の消費量は19.15キログラムでした。次いでパラグアイが18.83キログラム、僅差で中華人民共和国が18.76キログラムです。ドイツははるかに少ない12.20キログラムです。卵の消費量が最も少ないのは、東アフリカおよび中央アフリカの国々でした。


ニュースレター「World of Vacuum」の配信をお申し込みください。
真空に関する最新のニュースを見逃さないよう、今すぐ配信登録をしましょう。

購読