Capron社、集中真空コンセプトにより40%の省エネを達成

Busch の集中真空システムにより、CNC機による木材加工のエネルギーコストを削減します。これは、ドイツに拠点を置く、Sunlightブランドのキャンピングトレーラーのメーカー、Capron社での事例です。車の室内用装備品を、CNCマシニングセンタでネスティングテーブルと真空ブロックユニットを使用して製造しています。40%という省エネに加えて、Capron社は保守費用の節減とプロセスの効率化も実現しました。
図1: キャンピングカーの組み立てライン
図1: キャンピングカーの組み立てライン

Capron GmbHは、ザクセン州ノイシュタットの製造施設で年間6,500台のCaradoおよびSunlightブランドのキャンピングトレーラーを製造しています。Capron社の生産技術においては、有能なスタッフと近代的で無駄のない生産、そして高額な倉庫保管料を必要としない効率的なロジスティクスシステムが重視されています。また、同社は、エネルギーを大変効率的に利用しています。木製コンポーネントを加工機にクランプ留めするために集中真空システムを設置しているのも、エネルギー効率を優先する姿勢の表れです。Capron社は、Busch の最新クロー真空技術を選択しました。

壁や天井の要素を含む室内の装備品はすべて、CNCマシニングセンタにおいて木製複合パネルから製造されています。使用素材は主に、ポプラ材の合板、複合合板、トウヒ・ポリスチレン複合材、アルミニウム加工物、ガラス強化プラスチックなどです。これらの素材は真空によってネスティングテーブルとコンソール真空ブロックユニットにクランプ留めされます。元々の真空供給は、それぞれのCNCマシニングセンタに配置された3台のロータリーベーンまたは水封式真空ポンプが担っていました。生産量は、最初の2006年の1,200台から2015年には6,500台にまで増加しており、それを受けて追加のマシニングセンタが設置されるようになりました。それらのマシニングセンタには標準装備としてBusch のMinkクロー真空ポンプが搭載されていました。Capronのプロジェクト管理ディレクター、Toni Pietsch氏は、それまで使用していた真空発生器と比較し、この技術に次のようなメリットがあることに気づきました。

  • 高効率によるエネルギー消費量の削減
  • 非接触式の摩耗の無い動作原理により、保守の手間を大幅に削減
  • 圧縮チャンバー内に潤滑油や水が不要のため液体関連の保守が不要
  • 定期的な交換が必要なカーボンベーンがない
  • 部品交換や潤滑油等の廃棄の費用がかからない
     

2015年、Toni Pietsch氏は真空供給を集中化する決断を下しました。第1段階として、5台のネスティング機を集中真空システムに接続しました。Minkクロー真空技術の実績が優れていたため、検討対象とされたのはこれらの真空発生器のみでした。Busch のプロジェクトエンジニアが、ネスティング機メーカーが定めた5台のネスティング機の最大需要に対応する排気速度を持つ集中真空システムを設計しました。実際の需要はそれを大幅に下回ると分かったため、日常的利用における需要を評価するためのテストが行われました。1年後、テストの結果から、フル生産によって発生する需要を満たすのに必要なのは、12台のMinkクロー真空ポンプのうち最大で5台か6台のみであるということが分かりました。
これにより、プロジェクトの第2段階へ進む道筋が整いました。第2段階では、真空ポンプの台数を増やすことなく、コンソール付きのマシニングセンタ7台が追加され、集中真空システムに接続されることになっています。この段階は、環状真空配管を拡張し、2016年夏に実施される予定です。



図2: 合計12台のMinkクロー真空ポンプによる Buschの集中真空システムの一部

制御システムは、その時点での需要を満たすために必要な台数の真空ポンプだけを自動的に起動します。真空ポンプは交互に運転されるため、すべての真空ポンプの稼働時間がほぼ均等となります。集中真空システムは、環状配管によってマシニングセンタに接続されます。この環状配管は真空リザーバーとしても機能します。これには、クランプ留めテーブルで真空が必要となったときすぐに利用できるというメリットがあります。集中システムが、需要に応じて個々の真空ポンプを起動します。Toni Pietsch氏によれば、最初の4台のマシニングセンタの集中化により、エネルギー消費量が約40%削減されました。

費用対効果分析をしてみると、時間、交換部品および素材の廃棄にかかるコストが大幅に削減され、保守費用の節減につながることから、にもさらに大きなメリットがあることが分かります。集中真空システムは別室に設置されています。システムから出る廃熱を回収し、隣接する研修工場の暖房に使用することで、全体的なエネルギーバランスがさらに改善されます。

運転の信頼性がCapronにとっての優先事項であるため、3台のMinkクロー真空ポンプによる4つのモジュールにそれぞれ独立した電源供給が設けられています。これらのモジュールのいずれか1つの電源供給が故障すると、自動的にその代わりを担うよう別のモジュールが起動します。制御部が故障した場合でも、システムは運転を継続できるよう、すべての真空ポンプを手動で個別に起動/停止することができます。ほこりや大きな粒子が真空システムに入り込まないよう、マシニングセンタに直接フィルターが取り付けられています。フィルターの収集容器が透明なので、容器の中身を捨てるタイミングをすぐに把握することができます。Toni Pietsch氏は、作業環境の向上という観点から、生産エリアでの騒音や熱放出がないという点もさらなるメリットだと認識しています。さらに、マシニングセンタ周りの貴重なスペースを効率的に利用できるようになりました。

Capron GmbHについて
Capron GmbHは、2005年にErwin Hymer Groupグループの一員として創設され、2006年に生産を開始しました。現在は390人のスタッフが働いており、毎日30台以上のCaradoおよびSunlightのキャンピングカーおよびキャンピングトレーラーを生産しています。これらは、同じ社名の販売会社によって世界中で販売されています。2016年、この両ブランドは13車種のキャンピングカーと5種類のキャンピングトレーラーを提供しています。そのラインナップは、コンパクトな2人乗りの車から、6名が宿泊できるファミリーモデルまで取り揃えています。車両の組み立ては、長さ450メートルと250メートルの2つの製造ラインで行われています。長い方の製造ラインは、ヨーロッパの業界で最長です。


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